2008年07月22日

瀬戸内寂聴訳「源氏物語 巻二」

瀬戸内寂聴/訳「源氏物語 巻2」(講談社文庫)読了。
巻二では、「末摘花」から「花散里」まで。
この巻では、賀茂の祭の車争いや、六条御息所の生霊の出現、葵上の死といった有名な場面が次々と展開する。
末摘花や、朧月夜の君との関係もおもしろいところ。

葵上は、プライドが高くかわいげのない女として描かれているけれど、私はこの女君が結構好きで、それは「女人源氏物語 第1巻」(瀬戸内寂聴/著 集英社文庫)を読んでからのこと。
この本の葵上は、男の人への甘え方がわからず、光源氏を目の前にすると上手に素直になれないので、眠っている源氏にそっと語りかけている。
その様子が切なくて、とても好きなのだ。

「賢木」では、源氏の父である桐壺院が亡くなる。
一周忌の法要の後、突然藤壺が落飾する場面もドラマティック。
院の死後、光源氏の政敵である右大臣が帝の後見として力を持ち始め、これまで、輝かしいばかりであった光源氏の立場が傾き始める。
そんな時、朧月夜の君との仲が右大臣にばれてしまう。

このあともまだまだ目が離せない展開が続きそう。
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2008年07月19日

思い出の本を探して

先月の訃報を聞いてから、氷室冴子さんの作品を読み返したいと思っていた。
けれど、必死に追いかけて読んでいたのは中学・高校のころのことで、借りて読んだものが多く、手元にないものが多くあることを残念に感じていた。

そんなわけで、ふと入った古本屋で著作を目にして、喜んで手に取った。
今日、購入したのは以下の5冊。

氷室冴子「少女小説家は死なない!」(集英社文庫)
    「シンデレラ迷宮icon」(集英社文庫)
    「シンデレラミステリー」(集英社文庫)
    「冴子の母娘草」(集英社文庫) 
    「冴子の東京物語icon」(集英社文庫)

どれも懐かしい本ばかりで、読むのが楽しみ。

氷室冴子さんの著書は、現在入手困難なものも多いようです。
興味をお持ちの方は、こちらから探してみてください。
ユーブック
ラベル: 氷室冴子
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2008年07月14日

枡野浩一「淋しいのはお前だけじゃな」

枡野浩一「淋しいのはお前だけじゃな」(集英社文庫)読了。
書店で何気なく手にとって、そのまま手放すことが出来ずに購入した1冊。
かわいらしくて、でもなんだか切ないイラストと、短歌と短いストーリーというたたずまいに一目ぼれしてしまったのだった。

イラストと同じに、ほほえましくて少し悲しい短歌の数々と、そこに秘められたストーリーがストンと胸に落ちてくる。
たとえば、こんな短歌にどうしようもなく惹かれてしまうのだ。
『じゃあまたって
 言いかけてから切れたから
 またかけちゃった
 ゴメンじゃあまた』
ラベル:枡野浩一 読書
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2008年07月06日

瀬戸内寂聴訳「源氏物語 巻一」

瀬戸内寂聴/訳「源氏物語 巻1」(講談社文庫)読了。

10代の頃に源氏物語関連本をいくつか読んだことがある。
いつかはきちんと読み通したいと思っていて、昨年、寂聴訳の文庫版が出た際、買いためていた。
今年は、ちょうど源氏物語千年紀ということで、この機会に!と年初から温めていたのだ。

巻一では「桐壺」から「若菜」まで。光源氏誕生から18歳までを描く。
とにかく、光源氏のまめなことにびっくり。
夕顔が亡くなって体調を崩すほど悲しみに暮れていても、他の女君へ文だけは送り続けているし。
若紫を引き取る場面では、突然無理やり拉致してしまって、またまたびっくり。
身分も容姿も素晴らしく、自身にあふれて強引な様のなんと憎らしいこと。

まだまだ今年の後半は、源氏の世界が続いていく予定・・・
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2008年07月01日

鷺沢萠「私の話」

鷺沢萠「私の話」(河出文庫)読了。
母の病や自らの離婚、在日朝鮮韓国人の「識字学級」での交流など、著者の波乱の半生を描く私小説。

読んでいるうちに、何度も涙が浮かんできた。
彼女が味わった苦難や向き合ってきた感情は、どれだけ想像力を駆使してみても、私にはその何分の一かも理解することはできないのだろうと思う。
そんな私が、簡単に涙を流すことなど許されないような気がして、懸命に涙をこらえて読んだ。

著者がもうこの世の人ではないことが、残念でならない。
まだまだ読みたかった。今さらながら、そんな強い感情に揺さぶられている。
ラベル: 読書 鷺沢萠
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