2009年08月30日

森谷明子「千年の黙 異本源氏物語」

森谷明子「千年の黙 異本源氏物語」(創元推理文庫)読了。

紫式部が探偵役で謎解きをするというあらすじを読んで、手に取らずにはいられなかった。
帝ご寵愛の猫の行方を探す第一部『上にさぶらふ御猫』から始まり、第二部・第三部では、源氏物語の幻の巻である『かかやく日の宮』『雲隠』の消えた謎を描き出す。

鮮やかな謎解きも、生き生きと描かれる登場人物も、物語を作り出すことに悩みながらも、書くことをやめられない紫式部の情熱も、どれも好きなところばかり。
藤原道長が強大な権力を持ち、女性が思い通りに生きることは出来なかった時代に、紫式部やその侍女の阿手木、中宮彰子など登場人物たちが、凛として、誇りを持って生きている様はとても魅力的だ。

わたしの好きなものがいっぱい詰まった1冊だった。
刊行予定の続編も待ち遠しい。
posted by haru at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 本の話 ま行の作家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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