2008年08月10日

瀬戸内寂聴訳「源氏物語 巻三」

瀬戸内寂聴/訳「源氏物語 巻3」(講談社文庫)読了。
朧月夜の君との関係が発覚し、須磨へと都落ちすることとなる『須磨』から『松風』まで。
源氏の君は、須磨・明石で三年を過ごし、許されてまた都へ戻ることになる。
明石の上のことや生まれてくる子供のことで、言い訳を並べる源氏への紫の上の心情を思うと切なくなるけれど、ちくりと嫌味を言ってみたり、嘆きつつも許してしまう紫の上が、かわいらしいなと思う。

都へ戻ってからの源氏は、長い間会えなかった女君たちへのフォローや、政治向きのことなどで、忙しく過ごしている。
そんな中で、文もないまま長い時間が過ぎても、ひたすら源氏を待ちわびる末摘花の物語が『蓬生』で語られる。
馬面だの気位が高いだのと散々に書かれている末摘花を、二条の院に移してまで源氏が世話をし続けるのは、この純粋さの為だったのかと納得。
とても好きな場面だ。
posted by haru at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 本の話 さ行の作家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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