2016年02月20日

上橋菜穂子「夢の守り人」

上橋菜穂子「夢の守り人」(新潮文庫)読了。

守り人シリーズ3冊目は、人生に希望が持てなくなった人に幸せな夢を見せ、夢の中にとらえてしまう「花」の世界をめぐる話。
夢にとらわれ眠り続ける姪を助けようと、危険な場所へ飛び込み、罠にはまってしまうタンダ。
皇太子という立場に絶望しているチャグムもまた夢の中にとらわれてしまう。

もうずいぶん昔、朝なんて永遠に来なければいい、目覚めなければいいと、毎日願いながら眠っていた日々が私にもあったことをふと思い出した。

読みながら、なんでこの本のタイトルは「花の守り人」でなくて「夢の守り人」なんだろうってずっと思っていたけれど、それが分かった瞬間、胸の中に温かいものがさあっと広がっていった。

毎日を一生懸命生きていくことが、どれほど強くて尊いことかを改めて教えられたような気がしている。


『おれにはね、人がみんな、<好きな自分>の姿を心に大事にもっているような気がする。なかなかそのとおりにはなれないし、他人にはてれくさくていえないような姿だけどね。
 少なくとも、おれはその姿をもって生きてきた。そして、どうしたらいいかわからない分かれ道にやってきたら、どっちに歩んでいくほうが<好きな自分>かを考えるんだ』


posted by haru at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 本の話 あ行の作家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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