2008年05月20日

川上弘美「ほかに踊りを知らない。」

川上弘美「東京日記2 ほかに踊りを知らない。」(平凡社)読了。
川上弘美さんは、すきな作家の内の一人。
この力の抜けぐあいがすごくすてき。
章ごとのタイトルのつけ方も絶妙。
『あしのうらが扁平。』とか『ぽそ。』とか『こするわよ。』とか。
もうそれだけでそそられる。

装丁も気に入っている理由の一つ。
祖父江慎さんのデザインは以前から好きだったけれど、テレビで紹介されているのを見て、もっと好きになった。あこがれのひとだ。
ラベル:川上弘美 読書
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2008年05月13日

気になる場所  紺野キリフキ「ツクツク図書館」

紺野キリフキ「ツクツク図書館」(メディアファクトリー)読了。
職員募集の張り紙を持った女が、働きたい、と図書館に訪ねてくるところからこのお話は始まる。
仕事内容は『本を読むこと。』
そんな贅沢な場所があるなら、私も働きたい!とくいついた。
が、そんな期待はあっさり裏切られる。
そこは、つまらない本しか置いていない図書館だって!

ツクツク図書館には、さまざまな部屋がある。『ドアを開ければ開けるだけ、新しい部屋が現れる。』
≪おもらしの短編小説の部屋≫≪夜の押し入れの部屋≫≪ポルノ王国の部屋≫などなど、廊下はなくて、たくさんの部屋が続く迷路みたいな場所。
働いている職員は、『運び屋』『戻し屋』『語学屋』?
なんだかわからないけど、とにかくものすごく気になるのだ。

タイトルと表紙だけで手に取ったけれど、いやはや大正解でした。
シュールな笑いが好きな人はぜひどうぞ。
posted by haru at 21:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 本の話 か行の作家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月25日

走る意味  桂望実「Run!Run!Run!」

桂望実「Run!Run!Run!」(文藝春秋)読了。
主人公岡崎優は、走るたびに記録を塗り替えてきた天才ランナー。
大学へ入学し、オリンピック金メダルへの通過点として、箱根駅伝を走るつもりでいる。
そんな時、家族にある事件が起こる。
そして、母が漏らした一言が大きな疑惑となって優に襲いかかる。

「陸上は個人戦だから仲間はいらない」『駅伝も個人戦』『自分の走行区間で、大会区間記録を狙うだけ』と言い切る主人公の傲慢さに、読んでいていらいらする。
けれど、傲慢な主人公が壁にぶつかって仲間の大切さを知る、というようなストーリーを想像していたら、見事に裏切られた。
ぶつかった壁の前で、優は走る理由を考えつづける。
その答えにたどり着いたとき、私はすっかり主人公が好きになっていた。
このラストはとてもすき。ああ、おもしろかった。
ラベル:桂望実 読書
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2008年03月27日

妄想力  岸本佐知子「気になる部分」

岸本佐知子「気になる部分」(白水社)読了。
ここ最近しばらくの間、読みたいなと思いつづけていた本をやっと読むことができたのだけれど。
面白いなあ。
最初のエッセイ「空即是空」を読んだだけで、いっぺんに大好きになってしまった。
翻訳本にうとい私は、この本を知るまで、翻訳家である著者のことを知らなかった。
なんてもったいないことをしてたんだろう。
とりあえず、著者翻訳の海外小説を読んでみたいと思った。
著者紹介に、『あんな本を訳したのは、やっぱりこんな人でした。』なんて一文が書かれていたら、気にならないわけがないし。
まだまだ世界には読みたい本だらけだ。
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2008年03月22日

努力の人  桑田真澄「試練が人を磨く」

桑田真澄「試練が人を磨く 桑田真澄という生き方」(扶桑社文庫)読了。
大リーグ挑戦が注目され、テレビで桑田選手を見るたびにすごいと思っていた。
けれどこの本を読んで、その「すごい」は何倍にも大きくなった。
プロ10周年を迎えた年に出版された単行本に、パイレーツ退団後に書かれたまえがき、写真を加えた本だ。
野球を始めたころのこと、PL学園での猛練習、運命のドラフトやその後のプロ生活の中でのスキャンダルやスランプ。
さまざまな場面を乗り越えてきた桑田選手だからこそ、つづられる言葉のひとつひとつに重さがある。
当時は野球に興味がなかったから記憶にないが、94年の日本シリーズの場面は読んでいて体が熱くなった。
これからも桑田さんの野球をずっと見せていって欲しい。
それがどんな形であっても、応援し続けたいと思う。
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